井上武彦写真展「鏡玉本草 Jamin Darlot Objectif Universel」
前期 2015年8月1日(土)~8月6日(木)(展示は終了しています)
後期 2015年8月8日(土)~8月13日(木)(展示は終了しています)
開催場所 東京コール・ピット
(アートスペースモーター内/東京都中央区入船)
開館時間 12:00~20:00 休館日 毎週金曜
「Jamin Darlot Paris Objectif Universel (二組使用)、前後レンズの組み合わせにより、絞り込みにより、あるいはこのレンズのメカニズムの特徴により、描写と画面角度が劇的に変化する初期フランスレンズ(1866年製造)にて撮影。」
撮影地 福島県いわき市差塩
前期 2015年8月1日(土)~8月6日(木)
「鏡玉本草'Jamin Darlot Paris Objectif Universel' (4x5in / 8x10in)」
後期 2015年8月8日(土)~8月13日(木)
「鏡玉本草'Jamin Darlot Paris Objectif Universel' (8x10in)
'Angénieux50/1.5 avec Nikkor50/2' (135)」
二組のジャマン・ダルロー・パリ・ユニバーサルレンズセットを携えていわき市差塩高原を撮影しました。
1866年頃、いまだ写真黎明期と言える時代のフランスで製造されたダルロー組み合わせレンズは、山羊革を張り込んだ携行用の木箱に人物撮影用の二枚一組のレンズのほか風景撮影用の六枚のレンズが納められています。
1961年アメリカはキューバと国交を断絶した後、キューバは経済封鎖で亡命者が続出するなど孤立した国民の生活は疲弊しました。
同梱されている金ニス仕上げの真鍮製の鏡胴の前後に各一枚づつを組み合わせ様々な焦点距離で撮影する事が出来るのです。
撮影ではこのレンズセットを二組、使用しています。
二組のセットに私が求めたレンズの組み合 わせの一つ、
それは一つの箱に一つしか含まれていない焦点距離11cmのレンズ を'二枚'
前玉と後玉に配して焦点距離およそ6cmの風景用レンズとして使用することでした。
この焦点距離の組み合わせは4x5inネガの画面に対し画面はロトンド(円形結像)となります。
前後レンズの組み合わせにより、絞り込みにより、あるいはこのレンズ特有の鏡胴のメカニズムの特徴により、その描写と画面角度は劇的に変化します。
光景のすべてを艶の中に表現する様なピクトリアルで甘美な描写から、逆に当時のレンズとしては相当に緻密な描写まで、一本のレンズはその組み合わせに於いてまるで物語の中を旅するほどの変化を見せるのです。
このレンズセットを携えて旅に出た写真家はこの木箱のなかの磨き上げられたガラスレンズ達にもう一つの旅の夢を見いだしたことでし ょう。
【作家 略歴】
1990~1993年、故小林彰太郎氏からのオファーでMille Migliaを撮影(二玄社、Super CG)
2010~2014年、東京 代官山で1974年以前の写真器材を取り扱うショップ「fotochaton」を経営
2013年10月〜、ワークショップ「 1974年以前のレンズと私。無名の男、fotochaton井上武彦を追体験する」。
2014年12月、写真展「鏡玉本草 'Angénieux avec Nikkor'」ギャラリーコールピット(福島県いわき市)
2015年2月、ワークショップ展示「実験撮影の世界 Siemens Star(無名の男、fotochaton 井上武彦を追体験する。)」
ギャラリーコールピット(福島県いわき市)
blog:http://fotochaton.exblog.jp
twitter:@fotochaton
【アクセス】
アートスペース モーター
〒104-0042 東京都中央区入船2-5-9 入船サイト1階
TEL 03-3552-0123
交通
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